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2007/04/12

私の好きな言葉。

 最近、論語たら、老子たら中国故事づいているので、中国故事成語の中で、私の好きな言葉をひとつ紹介したいと思います。

 『先ず隗より始めよ』


 聞いた事がある方もいると思います。この言葉、こんな見事な自己アピールって他に類を見ないんですよねえ。

 かいつまんで話しますと・・・・

 中国は戦国時代『燕』という国がありました。戦国の七雄の一つとされていますが、戦国時代も末期の昭王の時、先王の時代に内乱があり、それに付け込まれて隣国の『斉』に国をぼろぼろにされてしまいます。

 昭王はなんとかこの恨みを晴らしたいと思うのですが、ただでさえ『斉』の方が強国な上に、自分の国は疲弊しています。しかも、この『燕』という国は中華思想から言えば、辺地の国なわけで、知識階級からは馬鹿にされる国なわけで、まともな人材が中々集まりません。


 そこで昭王は、部下や、食客を集めてどうすればいいか、問いかけるわけです。


 そこに登場したるは郭隗という人。この人、さしたる実績は何もありません。『隗より始めよ』この言葉のみを後世に知られている人で、他の言葉やエピソードは何も残っていない人なわけです。


 で、この人が、『先ず隗より始めよ』と言ったわけですが、要するに、自分程度の人間を厚遇すれば、「郭隗?誰、それ??オレのほうが優れてるぞ」と思う才能ある有志が集まるに違いないと言うことな訳です。


 そこでこの昭王の偉いところは、このさして飛びぬけた才能があるわけではない郭隗を徹底的に厚遇します。


 郭隗用の宮殿を与えるのですが、自分の宮殿の北側に作ります。

 どういうことか?と言えば


 この記事を読んでいただいた方はお分かりかと思いますが、昭王からすれば、郭隗の宮殿の方を向こうと思えば、北を向かなくてはならない。つまり、自分より高貴な人として奉ったわけですね。


 そうしたことで、昭王は中国で最も有名な軍師、諸葛亮があこがれた将軍の楽毅、そして縦横家蘇秦などの戦国時代に名を馳せた人材を集めて、ついに『斉』に対してリベンジを果たします。『斉』74城のうち、72城を将軍の楽毅が抑えてしまうという偉業を達成するのです。

 最終的には、この昭王の馬鹿息子が楽毅を疑って追放してしまうことから、『燕』は再び没落するのですが、古今東西、こんな鮮やかな話を聞いた事がないんですよねえ。

 自分の才能のなさ・・・なんせ用語解説を兼ねてWikipediaの記事を貼り付けましたが、郭隗の記事はないくらいですからw・・・を自覚し、それでいて自己アピールをし、他の誰かを貶めるわけでもなく、諮問にあずかった王様の願いを果たすわけで、そして自分は王様の師として厚遇される・・・。タダ単なる世渡り上手っていうわけじゃないですよねえ、昭王は結果としてリベンジを果たすわけですからね。


 以上、私が好きな中国故事成語、第1弾でした・・・第2弾以降は、いつもの通りあるのかないのか・・・w

 

 

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