うちの事務所の顧客にはインド人が多いのだけれど、かつてお客さんだったインド人の人が、先日数年ぶりにうちにやってきた。
事業に失敗し、夢破れてシンガポールへ行っていたのだが、日本でもう一旗揚げるとのこと。
お金があまりないので、うちで色々な手続きをして欲しいという相談を受け、話を聞いていると、世間の狭さに驚いた。
事業を起こすのはいいけれど、資金はどうするんだ?と聞くと、従兄に金を借りるとのこと。
その従兄は日本で仕事をしているのか?と聞くと、大阪の船場でGという会社をしているとのこと。
その会社を含めて、10人ほどのインド人が共同で持っているビルの監査をうちがやってるから知ってると言うと、向こうも驚いていた。
で、外人登録証の住所を見ていると、見覚えのある住所。話を聞いてまたびっくり。その10人ほどの共同オーナーの一人の住所だったのだが、それがE社のNさんという当然知っている人。
本当に世間は狭いものだ。
そして、今日は、その別の共同オーナーの一人であるインド人の会社へと行ったのだが、話を聞いて、驚くやら恥ずかしいやらの複雑な気持ちになった。
と言うのは、景気が悪いですねえなんていう話をしていて、その社長Dさんが言うには、ホームレスの数が明らかに増えたと。
どうしてそういうのが分かるのか?と言えば、週に2,3回ほど、神戸の東遊園地で炊き出しをしているという。
ホームレスの人たちのために、カレーやらおにぎりの提供をボランティアでしているらしい。
だから、ホームレスの数の増加がすぐに分かるわけだ。
そして、Dさんいわくは、ホームレスの質も変わったと。
20年ほど前は、いわゆる働くのが嫌いで、2,3日働いて、飲んでだらだら暮らす人が多かったのに、今は明らかに困窮してホームレスになっている人がいると。そして、女性の数も増えたと言っていた。
もちろん、私も最近駅などでみかけるホームレスの中に女性が混じっているのを見かけたことがあるが、たいして気にも留めずに済ませていた。
このD社長の話をよくよく考えてみると、彼は20年以上前から炊き出しをしているからこそ、ホームレスの質まで知っているのだ。
確かにうちの報酬を値切ったり、支払が遅かったりと、典型的なインド人のスタイルを持っているのだが、彼がそんなことをしているとは、全然知らなかった。
そして、極めつけは彼曰く、炊き出しに使うお米も野菜も自分たちが食べるものと同じものを使うという。人間は平等なのだから、そこでケチって安いものを使うのはよくないのだと。
究極のところは、神様が自分たちを見ているから、すべて分かっているから、そうすべきなのだという宗教論に帰結するのだけれど、それでも、その行いによって、救われる人が少なからずいる事実は、私を驚かせ、そして日々の生活に追われていて、人さまどころではないとは言え、とても恥ずかしい思いをした。
身の丈以上のことはできないわけだし、とりあえず出来ることを少しだけでも始めてみますかね。
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